この長編は乱歩の作品の中でかなり後になって読んだ。
というのもこの作品は戦時中の発表で、当時の軍国主義を肯定しており(特に第二章)なかなか出版されなかったから。
乱歩自身、再販されることはないだろうと思っており、同じトリック(犯人が犯行の目撃者となる)を戦後の月と手袋に再利用している。
読んでみると、なかなか楽しい。世相が現れた部分は仕方ないとして、他の部分は乱歩らしい飛躍があり、これもまた楽しい作品だ。
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Publisher: 春陽堂書店
(Jul, 1987) List Price: ¥ 470
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amazon.co.jp customer reviews (4 reviews »)
軍国主義の影響があるが、やはり乱歩は変わらない Jun 14, 2010
戦時下 Feb 14, 2010
長篇『偉大なる夢』と、短篇「断崖」「凶器」が収められている。
『偉大なる夢』は、『日の出』に昭和18-19年に連載されたもの。非常に異色の一篇である。日本の科学者が超高速飛行機のアイデアを得て、開発に取り組むのだが、アメリカのスパイが暗躍・妨害して・・・というお話なのだ。アメリカ人を鬼畜のように描いたり、日本人の一枚岩的な心情を賛美したり、いかにもといった時局礼賛型の小説で、乱歩も戦争協力をしたのだなと感慨深い。
しかし、異色で突飛な小説で、むしろ他の作品と味わいが違って面白いような。
乱歩ファンならかならず読んでおくべき一冊だろう。
『偉大なる夢』は、『日の出』に昭和18-19年に連載されたもの。非常に異色の一篇である。日本の科学者が超高速飛行機のアイデアを得て、開発に取り組むのだが、アメリカのスパイが暗躍・妨害して・・・というお話なのだ。アメリカ人を鬼畜のように描いたり、日本人の一枚岩的な心情を賛美したり、いかにもといった時局礼賛型の小説で、乱歩も戦争協力をしたのだなと感慨深い。
しかし、異色で突飛な小説で、むしろ他の作品と味わいが違って面白いような。
乱歩ファンならかならず読んでおくべき一冊だろう。
喜ぶ乱歩の姿が浮かぶよう… Aug 09, 2009
表題作のトリックはカーのある作品と同じものですが、乱歩は執筆時、それを知らず「このトリックを開発したのは世界で自分が最初だ!」と喜んだと言います。
ご承知のように本作は戦時中に書かれました。自身の命すら危険が迫っていたかもしれない時期に乱歩は1人、探偵小説家として史上の喜びを味わったのです。
ご承知のように本作は戦時中に書かれました。自身の命すら危険が迫っていたかもしれない時期に乱歩は1人、探偵小説家として史上の喜びを味わったのです。
戦時中の日本を伺わせる作品 Jul 24, 2003
「偉大なる夢」-戦時中の作品を伺わせる作品。工学博士・五十嵐氏の偉大なる夢を失敗させようとする「スパイ」。犯人とラストには驚嘆した。
また、途中実話と思われるアメリカ軍の空襲に関する記載されている。
「断崖」-乱歩らしさは皆無。
「凶器」(「兇器」)-犯人は見当がつくが、トリックはおもしろい。
また、途中実話と思われるアメリカ軍の空襲に関する記載されている。
「断崖」-乱歩らしさは皆無。
「凶器」(「兇器」)-犯人は見当がつくが、トリックはおもしろい。