冷戦についてよく話は聞くけれど、全体像が浮かばない。なぜ、考え方の違いが代理戦争を引き起こし人々がここまで別れてしまうのか、社会主義とは何なのか。
そんな時、友人が簡単に社会主義について知るにはこれが一番といって薦めてくれました。
本当に面白い。当初に掲げられた崇高な目的が周りの環境変化に合わせて歪められていき、指導者たちである豚たちは自分たちの利益を追求し始め他の動物たちに圧政を敷き始める。一方、動物たちはゆがめられた目的に気づかず指導者に忠誠を尽くすが、その生活は革命前に比べどちらが豊かなのか。豚以外は考えることが出来ない。
社会主義はこのようにして崩れて行き、今の時代では社会主義が遠い夢物語や、危険な思想として語られる理由がわかった気がした。
そう、知識が必要なのだ。考えなければならない。動物農場は社会主義を風刺するのと同時に、そう読者に呼びかけている気がした。
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Publisher: 角川書店
(May, 1995) List Price: ¥ 500
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amazon.co.jp customer reviews (39 reviews »)
そう、知識が必要なのだ。 Jun 19, 2010
苦寒の末に豚人間 May 28, 2010
を見た気持ちは一体どんなものなのか?共産主義への反感を込めたオーウェル一流の寓話は、権力の持つ本質にも斬り込む。腐敗と堕落を
まのあたりにしても、それをうまく呑み込めず消化できない無知はコワイ。あまりに。偽りの品位に惑わされることはコワイのだ。
それらを破壊して再出発するには、一番必要なのは行動じゃない。何より知性が必要なのだ。その知性を巧妙に歪曲、いやそれどころか
削ぎ落としている仕組みを自覚せねば。旧来の思想、遠い国のてんやわんや・・・ではなくて、どこにでも起こりうるし現に起きている
メカニズム。この作家がこの作品の寓意に託したものは、不思議なほどにいつまでも古びず鮮やかだ。
まのあたりにしても、それをうまく呑み込めず消化できない無知はコワイ。あまりに。偽りの品位に惑わされることはコワイのだ。
それらを破壊して再出発するには、一番必要なのは行動じゃない。何より知性が必要なのだ。その知性を巧妙に歪曲、いやそれどころか
削ぎ落としている仕組みを自覚せねば。旧来の思想、遠い国のてんやわんや・・・ではなくて、どこにでも起こりうるし現に起きている
メカニズム。この作家がこの作品の寓意に託したものは、不思議なほどにいつまでも古びず鮮やかだ。
ジョージ・オーウェルという人物 May 14, 2010
ジョージ・オーウェルはイギリスの名門校の出身であるが、出身は良く言っても中流階級であり、日々の生活において尋常でないコンプレックスに苛まれていたという。
彼が感じたのは「平等な社会は決して存在しない」ということである。それは祖国であるイギリスも、また植民地支配下にあるインドにおいても同じであるということであった。
しかし、第二次世界大戦の前夜である1936年のスペイン内戦に赴いた彼は、マルクス主義の一派である義勇隊「POUM」とともに反ファシズムとして戦い、彼らの思想である共産主義に対して深い共感を覚えたのである。当時の彼らは皆、全ての人間が平等であることを願ってやまないし、事実そうした理念のもとに行動していたのである。
ところが、その後に力をつけたソビエト共産党が権力を振るうようになり、次第に平等の理念が崩壊するのを目の当たりにし、彼は共産主義を表面を社会主義で飾ったファシズムであると痛烈に感じるようになったのである。
「動物農場」はまさにそうした筆者の境遇から書かれたものであり、登場する動物たちが当時のファシズムにおける支配者と被支配者であることは一目瞭然である。平等という理念を共産主義によって追求した結果がもたらす矛盾を、彼はあえてわかりやすい寓話というかたちで多くの人に知らしめることを欲したのである。
では、なぜ彼はそうした実体験から極めて感情的に、情緒的にこの物語を書かねばならなかったのだろうか。ジョージ・オーウェルという人物を理解することなくして、本書の真の意図を感ずることはできないだろう(以上の内容はほとんど巻末の解説に含まれているので、ぜひ読まれることをお勧めする)。
悲しい悲しい気分になります Jul 27, 2009
人間の世界を駆逐して動物のユートピアを作ろうとした彼ら。でも人間社会と同じ運命をたどってしまうのでした。読書中から悲しみが沸き起こってきました。みんなでより良い社会を作ろうとがんばった彼らですが、やはり特権階級が出てきて、それを無意識のうちに支える者もでてくる。無垢な動物ですらそうなってしまうのですから、人間はもう我慢できません。
より良い社会を目指したが、最後は悲しさが漂う世界になってしまった。動物たちは人間になった。当初の敵であった人間になりたがったのです。
本書に書かれていることは真理なのかもしれませんが、そんな真理に溺れたくありません。そのことを理解するにも本書を読まなければなりません。本書の悲しさを体験した者だけが、その真理を乗り越えられると考えるからです。
より良い社会を目指したが、最後は悲しさが漂う世界になってしまった。動物たちは人間になった。当初の敵であった人間になりたがったのです。
本書に書かれていることは真理なのかもしれませんが、そんな真理に溺れたくありません。そのことを理解するにも本書を読まなければなりません。本書の悲しさを体験した者だけが、その真理を乗り越えられると考えるからです。
講談社英語文庫版の方が良いかも Jul 02, 2009
中身も変わりませんし、価格的にも高くはないため、日本の文庫サイズが良いのなら、動物農場- Animal Farm【講談社英語文庫】の方が良いかもしれません。ペーパーバックにこだわるのなら講談社英語文庫版はやめた方が良いと思いますが。