表紙の紹介文には「傑作」と書いてあるけど、言い過ぎだろう。
というより「傑作」という言葉が似合わない、もっとカジュアルで、庶民的な作品だ。
訳者の会田さんも解説で「無造作」だの「各部分の釣り合いのでたらめな作品」と、
いくつかの瑕を指摘されているが、全くその通り。
読んでいて吹いてしまう面白い個所がいくつかあったし、楽しい小説だけど、
凄味を感じるようなものではない。
子供の頃に読んだ方が楽しめたのかも、中学生ぐらいでも十分読めるものだし。
大人読みとしては、会田さんの言う
「金と銀では富んでいたが、かんじんの小麦を欠いていたといわれる当時のスペインの経済的、社会的な危機」
をぼんやり感じとっていればいいのかなぁと思う。
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Publisher: 岩波書店
(Sep, 1972) List Price: ¥ 504
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